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「老い」は治せる、誰でも若返る事が出来る!

-老化の時計-老いを刻む無情なカウントダウン

あなたのからだの中には、小さな、しかし、きわめて精密な時計が組み込まれています。それは、カチカチと無情に時を刻みながら、「老い」に向けて刻一刻とあなたを追い立ててゆく時計なのです。

『この時計を止めたい』誰しもがそう思うことでしょう。しかし、それはそう簡単なことではないのです。そして、この時計は今のあなたが変わらなければどんどん速く時を刻むようになるのです。この「老化の時計」を遅らせるためには、下記のような厳しい選択をする必要があります。

  • あなたは、毎日の生活の中に適度な運動をとり入れなければなりません。
  • あなたは、血糖値を低めに維持する食事を常に心掛けなければなりません。
  • あなたは、煙草や過度な飲酒をやめなければなりません。
  • そして、あなたは、プラス志向を維持できるような精神的強さを身につける必要があるのです。

難しくてとてもできそうもないとあきらめてしまった方は、残念ながら「老化の時計」の針に従って命を紡いでいただくしかないようです。しかし、そうでない方は、「老化の時計」と果敢に戦う華麗なアンチエイジングの世界へ入る資格をお持ちなのです。

-抗加齢医学-「老化」を治療可能 と捉える医学

スペインの探検家、ポンセ・デ・レオンは「不老不死の泉」を求めて大西洋に漕ぎだし、1513年にヨーロッパ人として初めてアメリカ大陸に到達しフロリダ半島を発見しますが、結局、永遠の若さを手に入れることはできませんでした。中国皇帝が不老長寿を夢見た「遥かなる蓬莱山」も、ただの伝説にすぎませんでした。

しかし、老いの進みを遅らせようとする「人間の夢」は、今や医学の力によって現実のものとなっているのです。それが抗加齢医学(Anti-Aging Medicine)なのです。そして、1993年、米国抗加齢医学学会(American Academy of Anti-Aging Medicine;A4M)の設立を期に、ノルマからかけ離れた老化は「治すことのできる病気である」という概念が定着したのです。

抗加齢医学の医療とは、老化するスピードをできるだけ遅くし、老化することによって現れるいろいろな症状を止めたり、後戻りして若返えらせるためのあらゆる医学的介入を意味します。一般の方にもお馴染みの「人間ドック」や「定期健康診断」などの健康チェック、運動や、健康的な食事といった日常的に行われるあらゆるケアは「予防医学」と呼ばれていますが、「抗加齢医学」はこうした予防医学を一歩こえた、高齢化社会がいよいよ現実のものとなる21世紀の「究極的予防医学」と考えていただくのが正しいでしょう。

そこで、「抗加齢医学とはどんなことをするものなのか」という概念を知っておいていただくために、その治療のアウトラインをご紹介しておきましょう。

  • ① 老化度チェックを含む健康診断によって現状の把握。
  • ② 食事療法の指導と実施。
  • ③ 運動療法の指導と実施。
  • ④ 精神療法の指導と実施。
  • ⑤ ビタミン剤などのサプリメント(栄養補助剤)の補充。
  • ⑥ 抗酸化療法・免疫強化療法・ホルモン補充療法などの薬物療法の施行。

このように、抗加齢医学とは「老化」を治療可能な病気と捉え、医学的規準にもとづいて治療してゆくものであることがおわかりいただけたと思います。あなたは、この連載で、加齢という「敵」の正体をよく知ったうえで、この医療プロセスにしたがった抗加齢プログラムを実践してゆくことになります。

日本でも抗加齢医学研究会(Academy of Anti-Aging Medicine in Japan)が立ち上がりました。本研究会は、可能な限り多くの皆様に抗加齢医学の考え方を紹介し、それを認知していただくことを目的としています。お問い合わせは、日本鋼管病院人間ドック脳ドック内日本抗加齢医学研究会(TEL:044-333-6674、FAX:044-333-5599、www.anti-aging.gr.jp)までどうぞ。

米井 嘉一(よねい よしかず)

米井 嘉一(よねい よしかず)

1958年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒。現在、日本鋼管病院内科・人間ドック脳ドック室長、(株)サウンドハウス産業医。
米井抗加齢研究所所長(http://www.yonei-labo.com/) Anti-Aging Medicine(抗加齢医学)の伝道師としてテレビ、ラジオ、雑誌等で活動中
日本抗加齢医学会HP

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