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「抗加齢プログラム」 No.4 サプリメント療法ガイドライン(2)

  1. 抗酸化作用物質 抗酸化作用のある食物は抗加齢医学における重要なアイテムです。これらに含まれる成分は免疫力を高めて癌や心臓病にかかりにくくすることで、体質を根本的に改善する効果があります。これらの物質には、ビタミンA、C、E、セレン(非金属元素)、アセチルLカルニチン(carnitine)、補酵素Q10(Co-enzyme Q10)、ケルセチン(Quercetin)などが含まれます。
  2. ビタミンB 年齢を重ねるにしたがって経験する多くの健康障害は、多くの場合、ビタミンBの不足に起因していますので、ビタミンBの服用により健康障害をある程度抑える事ができます。ビタミンBの効果は、体重減少、健康な血液をつくる効果、特定の病気から体をまもる効果などが挙げられます。ビタミンB群にはB-1、B-2、B-3、B-6、B-12、パントテン酸があります。
  3. カルシウム 年を取ると男女ともに骨が弱くなってくるので、カルシウムの摂取が必須になってきます。また、カルシウムは他の生体機能にも、更年期障害特有の「イライラ」にもたいへん効果があります。サプリメントを選ぶ場合には吸収しやすい構造であることが重要なポイントです。
  4. クロム クロムはダイエット用のサプリメントとしてポピュラーな成分です。クロムの摂取は、体を柔軟にするなど、いくつかの効用が挙げられています。
  5. 消化剤 高齢になると胃酸や消化酵素が減り栄養を吸収しにくくなりますので、酸と消化酵素の補給は栄養吸収力の補助に効果的です。特に蛋白質や脂肪の消化能力が加齢とともに低下しやすいので、消化剤の中でも「膵酵素」や「ラクターゼ」などが有効です。
  6. 肝臓の保護と解毒作用 体内のエネルギーを維持するのに大切な役割を担う肝臓は肝臓は体内の毒素を除去し、血液を浄化して、ホルモンバランスを調整します。αリポ酸、グルタチオン、シリマリンといった成分は肝臓をアルコールなどの毒素から保護し、解毒を補助・促進する作用があります。
  7. マグネシウム マグネシウムは体内の300以上に及ぶ作用や機能を維持するのに必要な成分です。マグネシウムの適切な摂取は、骨を丈夫にし、腎臓結石を予防、低血圧を改善します。さらにマグネシウムはエネルギーの補給にも欠かせません。グリシン酸マグネシウムは吸収がよく、サプリメントとしても理想的です。
  8. 前立腺の保護 加齢とともに前立腺肥大症のリスクは増大します。五十歳以上の男性の半数は前立腺肥大があり、そうではない人もその傾向にあります。のこぎりパルメット(ヤシ)、アフリカピジェナム、いらくさなどの天然ハーブ類は、前立腺肥大を抑え、前立腺癌も予防する効果があるといわれています。
  9. スマート・ドラッグ 加齢や老化とともに思考能力や集中力が衰えてきます。スマートドラッグを服用したり、リラックスすることにより、脳動脈の緊張を和らげ、脳内血流が安定して、脳の働きが活発になります。イチョウ葉エキス、フォスファチジルセリン、アセチルLカルニチンには、記憶力の回復や脳血管障害の予防効果があります。

米井 嘉一(よねい よしかず)

米井 嘉一(よねい よしかず)

1958年東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒。現在、日本鋼管病院内科・人間ドック脳ドック室長、(株)サウンドハウス産業医。
米井抗加齢研究所所長(http://www.yonei-labo.com/) Anti-Aging Medicine(抗加齢医学)の伝道師としてテレビ、ラジオ、雑誌等で活動中
日本抗加齢医学会HP

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