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Merrie Monarch Festival ~メリー・モナーク・フェスティバル~ Part2

メリー・モナークへのお誘いは1月のとある早朝の1本の電話からでした。普段からとても親しくしている隣人のK子さんから「今、ヒロに住んでいる知人から電話があって、もしメリー・モナークに来るんだったら、今ならまだチケット取れるって言ってるけど…行く ? 」「えっ ! ? 」電話で起こされたものの、頭の中はまだ半分眠っている状況で、話の内容を直ぐに理解する事が出来ませんでした。話を続けていく内に頭の中がフル回転となり、もしも行くとなった場合の済ませなければならない色々な事が頭を過りましたが、この場で返事をしなければチケットの入手が出来なくなると言われ「はい、行きます ! 」と、思わず即答してしまいました。

この一言でメリー・モナーク行きが決定となりました。K子さんと、電話の主であるヒロ在住の日系H氏は学生時代からの友人で、以前日本に遊びにいらした時に、K子さん宅のホームパーティーでお会いしたことがありました。その時に、メリー・モナークで「ヒロを訪れた時はお世話になります」等と冗談の様に話していた事が、まさかこの様な形で実現するとは夢にも思いませんでした。先方からわざわざチケットの手配、そしてご自宅へ宿泊までどうぞとのご連絡に天にも昇る様な気持ちでした。その後、すぐに航空チケットの手配をして準備万端整えて、4月のメリー・モナーク開催日の数日前にK子さんと2人でオアフ島に飛びました。K子さんの友人で私同様にフラを勉強しているC子さんが、私達二人を追ってオアフ島に到着するのを待って3人でハワイ島のヒロに渡ると、ヒロ空港でH氏が私達を出迎えて下さいました。空港から車で約20分程の高台、カウマナという場所にあるH氏のお宅は、お庭がとても広く様々な草花が植えられていました。その中の1本の木に咲く花を見て、C子さんと私は思わず歓声を上げてしまいました。

オヒアレフアの花

それはフラダンサーなら誰もが知っている花、そしてフラ神話には欠かすことの出来ないオヒアレフアの花でした。ハワイ8島にはその島の象徴とされている島花、島のカラーがあります。この事については、また後日ご紹介したいと思いますが、オヒアレフアはハワイ島の島花でもあります。以前レイとして使われているのを見た事がありましたが、実際に咲いている真っ赤なハワイ島のシンボル、オヒアレフアの花を見たのは初めてでした。またこれは後になって気づいた事でしたが、H氏のお宅の道路を挟んだ向こう側には原生のオヒアレフアの花が無数に咲き乱れていました。こんなにも貴重なものを見ることが出来た、もうこれだけでとても幸せな気持ちでいっぱいになってしまいました。

さて、メリー・モナーク・フェスティバルの初日はミス・アロハ・フラであるソロのコンペティションです。本当に幸せなことに宿泊させて頂いているH氏のお宅から会場のエディス・カナカオレ・スタジアムまでは、わずか車で10分足らずの距離でした。メリー・モナークを観戦する人達は一様にドレスアップをします。その日の為に用意したドレスを着て、生の花を頭や帽子に飾り、レイを身に付けます。会場入り口付近には、生の花で作られたレイを売っているお店も軒を並べています。その内の一軒のお店で、K子さんが私とC子さんに初メリー・モナークのお祝いにレイをプレゼントしてくれました。K子さんは直接フラと係わりを持っていないにもかかわらず、今回わざわざ私達の観戦に同伴してくれ、その上彼女のこの優しい心遣いに、思わず熱いものが込み上げてきました。そして頂いたレイをかけて、夢にまで見た会場に足を踏み入れたのでした。

(つづく)

Akemi

Akemi

現在、東京のHalau(Hula の教室) 所属。
レストラン・ポセイドン、Hawaiian Night出演中。

© 日本シティジャーナル編集部