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驚くべき真実が秘められた「庄内おばこ」
~日本語の謎をヘブライ語で解き明かす!

民謡で唄われている囃子詞の意味をヘブライ語で解明すると、その大半がヤーウェーの神や救い主を誉め讃えること、もしくは約束の地に向かって進軍することに関連していることがわかります。しかし中には男女の恋愛感情を唄う囃子詞があることも見逃せません。「おばこ節」の囃子詞がその一例です。

「秋田おばこ」、「米沢おばこ」そして「庄内おばこ」に代表される「おばこ節」は山形県や秋田県を中心に唄われている著名な民謡です。この「おばこ節」は、庄内地方で普及した「縄ない唄」がその元唄となり、次第に「おばこ」という言葉が「娘」という意味で理解されるようになりました。そして稲の切り株で作った人形を「おばこ」と呼び、プレゼントするという風習が実際に始まったのです。こうしていつしか「おばこ」は恋人の代名詞となり、愛する人をテーマとして唄う民謡として広まりました。

その「おばこ節」のルーツと言われている「庄内おばこ」には、「コバエーテ」という興味深い囃子詞が含まれています。唄の中で繰り返し叫ばれるこの不可解な詞の意味は、ヘブライ語で解明することができます。「コバエーテ」は2つのヘブライ語から構成されています。まず「コバ」はヘブライ語で義務や義理、強い気持ちを表す(kohvah、コバ)。そして「エーテ」は「彼女と共に」を意味する(itah、イーテ)です。この2つの言葉が合わさって「コバエーテ」となり、「彼女のそばにいたい」、「彼女と共にいなければならない」という意味を持つ情熱的な言葉となりました。

ところで肝心な唄の名前に登場する「おばこ」ですが、この言葉もヘブライ語で解明することができます。まず「お」ですが、これは栄光を意味する(hod、ホッ)と理解することができます。そして (bekhor、ベコ)は長子、すなわち最初に生まれた初子を意味します。すなわち、この2つの言葉を合わせると「栄光ある初子」という意味を持つ「オベコ」という言葉になります。

ヘブライ文化圏を含む西アジアにおいては、最初に生まれた子供に与えられる長子の特権が大事にされています。そして初子を神に捧げることや、大切な長子の特権を奪い合う物語などが聖書にも記載されている通り、このコンセプトは宗教観に根付いているのかもしれません。ところで、神から祝福を受けた究極の長子、神の一人子と言われたのが、イエスキリストです。「おばこ」の「お」という頭の言葉が「栄光」を意味するだけに、どうも「栄光の長子」とは、イエスキリストを暗示しているように思えてなりません。

唄の題名である「オバコ」と囃子詞の「コバエーテ」は一見、なんら関係ない言葉に思えますが、実は2つの言葉は密接につながっています。「おばこ、来るかやと」とは、愛する女をひたすら待つ唄として理解されていますが、実は「おばこ」は娘ではなく、「神の初子」であるイエスキリストが元来の意味であり、その初子を慕い求める信仰告白だったのです。また熱烈な恋愛感情を唄った「コバエーテ」は、愛する「おばこ」と共にいたい、という思いが込められていますが、実際には枕詞のように、「おばこ」は女性ではなく、神の一人子キリストを意味していたのです。そして「おばこ」を熱唱する民衆は、知らず知らずの内に、「おばこ、コバエーテ」、「栄光の長子と共にいませり」、と唄っていたのです。

(文・中島尚彦)

© 日本シティジャーナル編集部