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多弦ギター

さまざまな多弦ギター EPIPHONE RIVIERA12ST、スティック

今回は久しぶりに楽器のお話を。ギターの弦は6本という常識を打ち破る楽器があります。例えば通常の倍の弦を張った12弦ギター。これは通常の弦の上に細い弦が張ってあり3~6弦が1オクターブ高い音、1,2弦がユニゾンでチューニングします。出てくる音はきらびやかで爽快の一言。エレキの12弦はビートルズのジョージ・ハリスンが有名です。写真はEPIPHONE RIVIERA12ST(写真1)というモデルでビーチボーイズの使用していたモデルと同型です。12弦ギターは主にコードやリフプレイが中心になりますがソロも弾けます。サブでもっているギタリストも多く隠れて愛されている楽器といえます。さて多弦ギターは次第にギターという概念から離れていきます。その最たるものがスティックです。(写真2)太いサーベルか細い琴のような形をしており通常のギターより長い弦が10本張られています。ギターとベースを合体させて1つにしたような楽器でその奏法は独特です。通常ギターは肩から下げて水平に近い位置で演奏しますがスティックは首から下げて垂直に近い状態で構えます。また両手を使って同時にフレットを押さえるタッピングという奏法を用います。ベースラインを打ちながらコード、メロディー、リズムを演奏することも可能で、ギターよりもさらに発音数が多いのも特徴です。4度調弦の5本のメロディ弦と5度調弦の5本のベース弦で幅広い音域をカバーします。

スティックの使用者はキングクリムゾンのトニー・レビンが有名です。1970年代にスティックが登場したことによりギター、ベースにとらわれない多弦楽器が多数発表されました。WARR GUITARやNOVAXGUITAR8弦ギターなど様々です。これから何か楽器をやってみようかと考えている人に朗報です。これらの多弦ギターは演奏人口が少ないため努力次第ですぐトップに上れる可能性があります。まるで長野県のライフセイバー部のような多弦楽器たち。天下を取るには面白いかもしれませんが難易度も高い楽器です。この楽器をもっとメジャーにしていくのがタッチスタイルギターの今後の課題かもしれません。

協力 WARR GUITAR、STICK奏者 前波行則

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。

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