スウィング・ガールズ

普段めったに映画など見ない私が、遅ればせながら見ましたよ。映画「スウィング・ガールズ」。面白いとは聞いていましたがこれほどとは思いませんでした!笑わせどころ満載で、最初音を出すことすらできないシーンなどは、自分も始めは悪戦苦闘しながらギターを弾いていた姿とダブって妙に懐かしくなったり。音楽をやってる人はたいてい練習場所に困っていたんじゃないかな?僕も高校生のときは近所の公民館に頼み込んでバンド練習させてもらったりしてたもんな。また、この映画は細かいプロットが作りこまれているのも魅力。

たとえばジャズマニアの竹中直人扮する先生がサックスを習う羽目になった時に吹いている曲がナベサダ風のフリージャズだったり（竹中直人はナベサダのモノマネで一世を風靡した）、その先生が谷啓だったりとツボのキャスティングであります。さらにリズムの取り方は印象的でした。アクセントを裏で取るとジャズになるということが中々理解できないガールズの面々が、音が出る信号機の曲を聴きながら突然裏拍でアクセントが取れるようになり、嬉々として踊りだすシーンは「ジャズは難しい」と言う先入観に対して「ジャズって簡単なんだよ」というガールズからの答えのような気がしました。

何でも「スウィング・ガールズ」の演奏は全て出演者の生演奏が採用され、吹き替えは一切なかったそうです。メイキング版も見ましたがまったく楽器に触ったことがない女の子が、特訓したとは言え高いレベルの演奏を繰り広げたのは見事としかいいようがありません。私はギターを弾き始めて20年になろうかと言うのにいったい今まで何をしてきたのやら・・・。

成田は魅力的なウィンドアンサンブル、ブラスバンドが多いと聞きます。やっている人、音楽に興味がある人はもちろん、思いっきり元気になりたい人にもぜひオススメです ! !

（ギタリスト　加茂尚広）