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テキサス・ブルースのふるさとを訪ねて~

オースチンのギターモニュメント

オースチンのギターモニュメント

先日テキサス州オースチンに行って来ました。テキサスといえば私が大好きなブルースの故郷で、古くはTボーン・ウォーカーやアルバート・コリンズを輩出しました。我々の世代では20年前に亡くなったスティービー・レイ・ボーンもこの町の出身です。私が訪ねたダウンタウンは残念ながらレストランばかりが並び、ライブハウスはつぶれ、ずいぶん寂れた印象がありました。おそらく石油がないと本当に何も無い町なのでしょう。

さてこのテキサス出身のTボーン・ウォーカーですが、エレキギターの歴史の中で画期的なことをしています。それはギターソロです。それまでのギターは伴奏楽器としての意味合いが強く、コードを刻むリズム楽器だったのです。1940年代の音楽はビッグバンドが主流でした。それまでのアコースティックギターでは音量でも負けてしまいます。エレキギターが1940年代に発売されると皆こぞって手にしました。その中でもTボーン・ウォーカーは単弦によるアドリブギターソロ、しかもチョーキングまでやっています。またジミ・ヘンドリックスでも有名な背中弾き、しかも大開脚まで加えて、エンターテイナーとしても超一流でした。

テキサスのブルースシーンがどのように発展したか、オースチンの町を見るだけではなかなか想像できませんが、それでもこの町は革新的なミュージシャンを生み続けてきました。今は廃れていますが、是非また世界的なアーティストを輩出して欲しいものです。

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。

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