日本シティジャーナルロゴ

寒い夜の楽しみ

最近の夜の楽しみの一つにラジオがあります。学生時代も深夜放送にドップリはまっていましたが、今もひそかにはまっています。でもこれがFM放送や民放ではないんですね。それはNHK第一放送の「ラジオ深夜便」。FMはほとんどがJ-POPだし、民放は稚拙な?若手お笑い芸人という人たちがどうでもいい日常のことを愚にもつかぬ言葉でただ言い放っているにすぎません。「君たちは言葉を発して、お金をもらっているプロなんだから、もう少し面白いことを言え!」といいたくなりますが、ま、おっさんのボヤキは置いときまして、その「ラジオ深夜便」の魅力をひとつ。

私も1年間ラジオのDJをやったことがありますが、何が難しいかというとリスナーの顔が見えないこと。しかしこれは目の前にリスナーがいると信じて喋るしかないです。それとテンポ。これは自分が想像している以上にゆっくり喋らないといけません。早口でまくし立てたいフレーズも実際は思っているテンポの三分の二くらいで丁度よかったりします。その点「ラジオ深夜便」はベテランの退職したアナウンサーがDJを務めており、落ち着き、聞きやすさの面では1番ではないでしょうか。 「ラジオ深夜便」はうちの母も好きで聞くようです。40歳代のミュージシャンは結構隠れファンも多いです。音楽、トークに演芸と話題も豊富、しかも広く浅くなんてことはありません。ディープです。古今亭志ん生の落語にキャロル・キングにちあきなおみの特集を同じ時間枠で聞ける番組は「ラジオ深夜便」以外には考えられないでしょう。しかも「疲れたらどうぞお休み下さい」という心配り。

また災害速報が早いのもNHKならではでしょう。昨今、NHKはいろいろと物議を醸していますが、これからも楽しい放送期待しています。寒い夜毛布にくるまって聞く深夜ラジオ。おなじみの名曲もローファイなラジオで聞けばどこかあったかい気分になる今日この頃です。

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。

© 日本シティジャーナル編集部