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第2回 マラソンは孤独なスポーツなのですが…

僕が学生時代を過ごした思い出のまち、奈良県で、昨年末に開催されたフルマラソン大会、奈良マラソン2010へ参加してきました。フルマラソンはこれまでに2回完走したことがありましたが、まだ4時間を切れたことはありません。自分にとって3回目となる今大会、サブフォーを目指して臨んだものの、その記録はなんと4時間00分59秒!あと1分で目標の3時間台という残念な結果になりました。4時間を切ることを目標に練習してきた自分にとっては、大変悔やまれるのは、今回のマラソンの模様をリアルタイムで友人たちへ届けようと、iPhone片手にレース中の風景や状況をTwitterで実況中継していたため、マラソンに集中していない時間があったのです。

今回参加した奈良マラソンでは、他の大会同様、仮装したランナーの姿を多く見かけました。なかでも奈良県のマスコットキャラクター「せんと君」の格好をした人が多く、そんな仮装ランナーや、レースの臨場感をみんなに届けたい!と、写真コメントのアップに気をとられ、結果として、にわかなサービス精神があだとなりました。ただ、リアルタイムでのやり取りができるからこそ、逆に友人たちから励ましのコメントをレース中にもらうことができ、心が折れそうになる度に、何度もその言葉に救われたのも事実です。小さなデバイスを通してではありますが、自分が一人で何かに挑戦している時でも、場所の隔たりを越えて応援の声をリアルタイムでキャッチすることができる。普段の生活では味わうことのできない、ちょっと貴重な体験だったと感じています。もしかすると、そんな応援があったからこそ、もう少しで4時間というタイムで走れたのかもしれないと考えてはみたものの、やはりマラソンは自分との戦い。そういう点で、まだまだ「甘い!」と自分自身に“カツ”を入れている今日この頃です。

(文・及川 謙一)

及川 謙一

及川 謙一

1980年生まれ。高校生の頃から一貫してバイトは飲食系。居酒屋料理から和食、イタリアンまで、料理を作るのも食べるのも好き。これまで3回のフルマラソン完走に成功。趣味は読書と料理とおいしくご飯を食べるためのランニング。

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