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第7回 自分の健康は自分で守る

陰陽・五行説は東洋に広く流布している哲学思想で、その発祥の地は中国です。陰陽のニ氣。万物の成り立ちはこの消長によると考えられています。例えば具体的に陰陽を挙げれば月日・夜昼・裏表・秋春・北南・そして女男というように説いています。

陰陽を解り易く表現するとすれば、はっきりしない、抽象的な事象。これが陰です。従ってその反対の明確、具体的な事象を陽と規定しています。

今回も先回に続いて、男女と陰陽の関係について述べることにしました。女は陰、男は陽とされています。その理由は先に記した通りです。つまり、女と男を認識するのは性器の形態です。女性の性器は体内にあり、男性の性器は体外にあります。膣、子宮、卵巣などの女性器は体内に、ペニス、陰のう、その中には精巣というように男性器は体外に。内は陰、外は陽とされていますから、ここで女性は陰、男性は陽と見なされるのです。重要なのはここからです。

女性器はどうして内側に在るのでしょう。何故男性器は外側に在るように自然はつくられたのでしょうか。実は女性器は温まった状態が、男性器は自然の中である程度冷やされていた方が、それぞれの機能が活発なのです。

ところがどうでしょう。これから結婚するという年齢の男女を観察してみましょう。押し並べて、今日の女性は体を冷やすような、例えば膝上ミニスカートをはくのがファッションとして流行しています。一方男性はブリーフを身につける人を多く見かけます。これは自然に逆らった行為と言わざるを得ません。

日本では昔から、女性の下着は湯文字、男性は六尺が普段の身支度だったのです。生活の知恵と言いましょうか。自然を的確に観察していたのですね。血中の赤血球は酸素を体の末端に、末端に生じた二酸化炭素(炭酸ガス)を肺に運ぶ役目も負っています。男性は女性より赤血球の数が1立方ミリメートル中、約50万個も多いのです。これは体温や力量に関わりがあります。一般的に男性は女性に比べて力があるのも、そんな理由です。過信は男の性でしょうか。長寿を全うできる率は女性が優れているという結果は、その所以でしょう。

(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
  • 1939年、茨城県常陸大宮市生まれ。

大塚敦節氏に漢方を、小川晴通氏に鍼灸を師事し、東京医療専門学校卒業後半年で母校の講師となる。中国医学研究会設立に参画、日中医療普及協会会長、東京都日中友好協会常任理事等、日中の友好関係へ尽力。

現在、一本堂横山鍼灸療院院長、東京医科大学にてホリスティック医学を講義中。「カラー版鍼灸解剖図」「アレルギーはツボで治る」など著書多数。

  • 診療所:東京都新宿区本塩町10 四谷エースビル101
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