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第11回 自分の健康は自分で守る

"夏ばてを予防するために"

ここのところ気温がうなぎ登りに上っています。汗をかくので、水分の補給は大切です。ところが渇きを覚えると、いちじに相当量を飲んでしまうことになり、つい摂り過ぎになることが多いです。これは決して褒めたことにはなりません。確かにこの時季は、日射病や熱中症が発生し易いです。水分は少しずつ口にすることが上手な補給方法です。

暑い日々が続くと、食欲不振、寝苦しく睡眠が妨げられ、疲労が蓄積することになります。これが夏ばての主な原因となるのです。

水分のとり過ぎは消化液を薄め、消化力が減退し、飲食物が体内に停滞し、腹部膨満、ガスの発生をみます。結果として、下痢や放屁といった症状を招き、疲労している身体に更に追討ちをかけることになります。

睡眠時間を確保し、就睡時には肌を直接空気にさらすことなく、薄くとも良いですから身体を被うことを忘れないことです。腰から下を冷やすことも消化器系の機能低下をきたします。夜遅くまで起きていて飲食することも要注意です。暑い日中に、トマト、ナス、スイカをとることは、水分の補給やほどほどの体温調節に良いことは知られています。しかし、日が落ちてからは控えた方が好いでしょう。

夏ばての予防のツボを紹介しましょう。水分代謝促進には足の内くるぶしの上の三陰交。臍の下の関元。食欲増進には膝の外側の下方の三里。いずれも指圧で気持よい程の圧で2~3分間。灸の心得のある方は直接灸で、米粒の半分の大きさで1回3つ。薬局で簡単にできる「灸」を買って使うこともおすすめします。使い方は薬局または薬剤師に相談して下さい。

(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
  • 1939年、茨城県常陸大宮市生まれ。

大塚敦節氏に漢方を、小川晴通氏に鍼灸を師事し、東京医療専門学校卒業後半年で母校の講師となる。中国医学研究会設立に参画、日中医療普及協会会長、東京都日中友好協会常任理事等、日中の友好関係へ尽力。

現在、一本堂横山鍼灸療院院長、東京医科大学にてホリスティック医学を講義中。「カラー版鍼灸解剖図」「アレルギーはツボで治る」など著書多数。

  • 診療所:東京都新宿区本塩町10 四谷エースビル101
  • お問合せ:03-3359-6693

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