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第27回 自分の健康は自分で守る

血球の過不足もなく、血圧が高くもなく低くもなければ、健康が保証されます。体液成分のうち、血液は身体をつくる細胞を養い、リンパ(液)は病原体の感染を防ぐ役割を果たしています。

血液成分の中には、赤血球、白血球、血小板といった細胞を有するものと、液体成分の血漿というものがあります。赤血球には肺で受け取った酸素を全身の組織に運ぶ機能を負っています。単位体積(1mm3)の中に何個血球が含有しているかが重要な意味があります。ちなみに、成人男性の場合、赤血球は420~570万個、女性では380~550万個といわれています。白血球は4~8.5千個、血小板は10~40万個が正常な値です。

ところが、体質や疾病あるいは生活習慣病によって、その数に差異が生じます。

この稿では、赤血球と冷えについて、もう少し考えてみたいと思います。

血液は血管を通って、体幹から身体の末端に運ばれます。心臓→肺臓を経て末端に向かう血管は動脈といいます。栄養や新鮮なガス、つまり酸素、それにホルモンなどが含まれています。頭脳や手足の末端にそれらを届けると、その末端で生じた老廃物である二酸化炭素(炭酸ガス)などを肝臓・腎臓・肺臓などに送り込みます。U(ユー)ターンするこの血管は静脈と呼ばれています。静脈は比較的身体の表層を循っています。ということは、動脈はその奥を伴走していることになります。

私たち人間が仮に外敵に襲われたとします。そうすると首をすぼめ、腕を組み、背を丸めて、膝小僧を抱くようにして、極く自然に己を守る姿勢をとります。本能的といっていいでしょう。この姿勢は人が生きていくための重要な動・静を守る知恵を“神か佛が授けてくれたと譬えていいでしょう。

寒氣が厳しくなると、血管は自律神経を通して、収縮します。特に末梢血管の収縮は顕著です。また睡眠時は、昼間の活動期と違って、呼吸も脈拍も緩慢になり、従って血圧も低下し、新陳代謝もそれなりに緩慢になります。

そこでお勧めしたいことがあります。筆者の発想で世間に知られている健康法です。

朝、目覚めたら、床の中で、おもむろに耳を3~5分位上下にマッサージして下さい。体全体に血液循環が好くなる結果、身体は暖まり、頭もすっきりし、「さァ、今日も元氣で仕事に励むぞ」といったファイトが湧くことをお約束します。早速、実行してみてください。

(一本堂横山鍼灸療院長 横山瑞生)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)

横山 瑞生(よこやま ずいしょう)
  • 1939年、茨城県常陸大宮市生まれ。

大塚敦節氏に漢方を、小川晴通氏に鍼灸を師事し、東京医療専門学校卒業後半年で母校の講師となる。中国医学研究会設立に参画、日中医療普及協会会長、東京都日中友好協会常任理事等、日中の友好関係へ尽力。

現在、一本堂横山鍼灸療院院長、東京医科大学にてホリスティック医学を講義中。「カラー版鍼灸解剖図」「アレルギーはツボで治る」など著書多数。

  • 診療所:東京都新宿区本塩町10 四谷エースビル101
  • お問合せ:03-3359-6693

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