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民族楽器「ジンベ」

さてじわじわと読者の皆様の心の隙間にそっと忍び寄り揺さぶりをかけているこのコーナー。今回はまた変わった楽器を紹介します。これはジンベ(一般ではジャンベと呼ばれていますがこれはフランス読み。正しくはジンベ)という主に西アフリカで民族的な儀式で使われている楽器です。最近は都内の公園などでもジンベを持ち寄る光景がよく見られるなど、若者を中心に人気を集めている打楽器です。

民族楽器「ジンベ」

ジンベは「聖なる太鼓」との意味があり、チークの木をくり抜いて山羊の革を張っただけの素朴な楽器です。古来文字文化の発達が遅かったアフリカでは、グリオと呼ばれる吟遊詩人が民族の歴史、物語をジンベのビートにあわせて叩き語り伝えてきました。演奏方法は座る場合は太鼓の下の部分を両足で挟みます。踊りながら叩く場合は上部を首から下げて叩きます。どちらも素手で叩きます。特色はその音色で大太鼓のようなズシーンという重低音とコンガのような高い音が1つの太鼓で同時に出せることです。ピアノには88の鍵盤がありますが、ジンベには3つの叩く個所があります。それは、真中の「グン」、手前を叩く「ゴト」、そして、ドラムでいうところのリムショットである、「パッ」です。この3つの音をリズミカルに繰り返す事で、いろいろなリズムを奏でます。歴史は少なくとも3500年前にはもう存在していたとの事。日本では縄文時代ですか?冠婚葬祭・成人式・収穫祭・田植え(カキランベ)・出会い(ファンガ)・歓迎(クク)・満月祭(ガランゲドン)・王様に捧げる(アバンダン)・女性の為の(ランバ)…などなど、約300以上のリズムがあるとの事です。

現在ではいろいろなアンサンブルでも使われており、ジャンルを問わず様々な楽曲でも使われています。またその手軽さから楽器の経験がない方でも取り組みやすい楽器といえましょう。現在千葉県三芳村ではジンベワークショップを開催している奏者の方もおり手作りのジンベを楽しんでいるサークルの方もいらっしゃいます。私も稚拙ながらたまに演奏の際はジンベで参加します。正式な教育は受けておりませんがアクセントをつけて叩くとビート感が出てこれが不思議とどんな曲にも合うんですね~。今なにか楽器をやってみたいけどっていう人にはぴったりかもしれません。ただしはまると奥が深いですぞ~。

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。

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