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テニスファミリー オースチン家

一家全員テニスプレーヤーとして世界的に有名なのがアメリカのAustin(オースチン)家です。トレーシーは10代で世界トップの女子プレーヤーとしてその名声を世界中に知らしめただけでなく、両親を始め、UCLA(大学)のトッププレーヤーだったJeffやプロサーキットで活躍したJohn等、全員がプロのプレーヤーとして今でも活躍しています。70年代、私は高校でJohnと一緒のチームで毎日のようにテニスの練習をしていました。学校近くの彼の家の応接間には家族全員による無数のトロフィーが壁にびっしりと飾ってあり、「凄いっ!」と感動したものです。Johnのモットーは楽しみながらテニスをすること。だからランニングなど面倒なことは一切しない。走るならコートの上でボールを打つ。当時コートの数が大変少なくひたすら走ることを日課としていた日本の高校選手とは雲泥の差ですね。またJohnはよく遊ぶ人間でもあり、週末はあちこちのパーティーに訪れて、一緒にビールを飲み乾杯をしたものでした。コート上では鬼のようにボールを追いかけて必死に練習に励み、試合ではとにかく勝つ。そして普段の生活に戻ると、皆と楽しく遊ぶ。そのコントラストがあってこそ、テニス一家の名声を長年世界に轟かす原動力になっていたのかな、と思うこの頃です。

(文:中島 尚彦)

© 日本シティジャーナル編集部