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ベースのルーツ

ウォッシュタブ・ベース、エレキベースの画像

昔はバンドでも地味な印象だったベースですが、アンサンブルには欠かせない楽器です。そのルーツはオーケストラのコントラバスです。これは低音を出す為ボディそのものを大きくしたものですが、コントラバスなんて誰でも手に入るものではないですから様々な工夫を凝らして代用品が生まれました。写真のウォッシュタブ・ベースはその最たるものでしょう。金だらいに紐を通して棒に結んだだけ。これを指ではじけば立派にベースの音が出ます。(演奏するにはかなりのテクニックが必要ですが)以前紹介したジャグと呼ばれるアメリカの戦前の音楽がルーツになっています。こんな物まで楽器になってしまうのはおかしみすらありますが音楽は生活と一体になって発展したもの、DIY精神を垣間見ました。それまでコントラバスや管楽器のチューバ、スーザフォーンなどが低音を受け持っていましたが戦後エレキベースの誕生によりベースは著しく発展を遂げます。一番の発展はフレットがついたことでしょう。それまでのコントラバスはバイオリンタイプの指板だった為正確な音程を出すには練習の他正確な耳が必要でした。

しかしFENDER社によって発売されたエレキベースによってベースは最も親しみ易い楽器になりました。現在のバンドではなくてはならないベースもルーツを辿るとまったく違う姿が見えてきますね。ちなみに私が若い頃はバンド組みたい奴が集まるとじゃんけんで負けた人が担当することが多かったですね。又親戚のおばちゃんがきて「楽器始めたんだって?何か1曲弾いてよ。」といわれて弾くと困惑されたりして・・・。

でもブラスバンド、ブルースバンド、オーケストラどんなジャンルにも欠かせないベース。だって直訳すれば土台、地味ながら縁の下の力持ちなのです。

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。

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