ブックタイトル日本シティジャーナル vol.189

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概要

日本シティジャーナル vol.189

2018年(平成30年)7月14日発行第189刊毎月第3土曜日発行購読無料日本シティジャーナルvol. 189Nihon City Journal発行:サウンドハウス〒286-0825千葉県成田市新泉14-3TEL 0476-89-2333 FAX 0476-89-2334[平日]10:00? 18:00[土曜]12:00? 17:00http://www.nihoncity.com成田市、佐倉市、印西市、富里市、香取市、山武市、八街市、匝瑳市、四街道市、東金市、銚子市、旭市、栄町、東庄町、神崎町、酒々井町、多古町、横芝光町、芝山町、九十九里町、稲敷市、龍ケ崎市、河内町発行部数:300,000部インカ首都クスコの洗礼を浴びる!恐怖体験の連続を乗り越えて生還したストーリーの一部始終!初めて訪ねるインカ帝国の首都、クスコの街。今や海外でもスマホを使ってG O O G L Eマップを見ながら旅することができることから、道に迷うことはないはずです。そこで思いNCJ109日本とユダヤのハーモニーから続く切ってスクーターを町中で借り鍵の部分もかなりへたって錆東アジア史を塗替えたイスラエル民族大移動の潮流て、飛行機の中に忘れた眼鏡を取りに、空港まで自分で運転して行くことにしました。クスコの街をスクーターで旅することなど想定外の話ですが、スクーターを運転すれば、クスコの街並みを自分の目でしっかりと見聞することができることから、ワクワク感がつのります。ホテルにチェックインした時は午後4時半をまわっていましたが、それでも日暮れまで1時間少々あります。よって片道4-5kmの距離ならば、明るいうちにホテルまで戻ってくることができると思い、ホテルを後にしました。忘れ物を取りに行くついでに始まったうってつけの観光旅行です。まず、スクーターをレンタルしなければなりません。町中ではスクーターは殆ど走っていないことから、本当に借りることができるのか、ちょっと不安がよぎります。それでもホテルから10分ほど歩いた所にある小さな旅行代理店が、バイクのレンタルをしているということを聞きつけ、早速見つけて中に入ってみました。すると室内似たような教会がツーリストを迷わすにはスクーターとオートバイが1台ずつ片隅においてあり、店のおばさんが笑顔で応対してくれました。しかし、よくよく見ると、スクーターはかなり年季の入った旧式のモデルであり、びています。そして手渡されたヘルメットは、これまで一度もかぶったことのない、頭をすっぽりと覆うオートバイ用のものだったのです。初めてオートバイ用のヘルメットを装着したのですが、視界が狭く、目先しか見えないヘルメットは苦手です。しかし、とやかく考えていると日が暮れてしまうため、早速エンジンがかかることを確認。ところがガソリンタンクを開けてみると、どう見ても空っぽです。絶対にまずいと思ってガソリンは?と聞くと、「1時間走る程度なら間に合う」というのです。どう見てもそうは思えません!既に時刻は5時を回り、とにかく時間がないので、1時間前後で戻って来る約束をして出発しました。クスコの交通事情については、空港からホテルへ向かう途中の渋滞を見て、ある程度は理解できていました。とにかく運転が相当荒いことに違いありません。幹線道路はいたる所で渋滞しているだけでなく、道路には結構デコボコがあり、車線はあってないようなものです。そしてクラクションを鳴らしながら、ぶつかりそうになるぎりぎりまで左右に寄せて割り込み運転をするのがクスコ流です。しかも人が歩いていても車両優先と言わんばかりに車はスピードを落としませんし、さらに街中に入ると狭く曲がりくねった石畳の一方通行ばかりで、方向感覚には自信がある筆者も慎重にならざるを得ません。危なっかしい道路事情だからでしょうか、オートバイやスクーターの姿はほとんど見かけませんでした。このスクーターでクスコ市内を走りました!そんな石畳の道を、初めてクスコを訪ねる日本人がスクーターで走ることになったのです。そして店から出発した後、いったんスマホで地図を確かめよ最終編うと、スクーターを道路脇に停めて降りることにしました。ところがヘルメットを脱ごうとしても、首紐のスナッパーが錆びていたせいか、はずれないのです。まさか、と焦っていろいろと試してみるのですが、どうしても外れません。頭をまるごとかぶせるヘルメットはそもそも-1-嫌だったのですが、それを被ったまま取れなくなるという事態Part.IIに、頭を覆われるという閉所の恐怖が一気に押しよせ、何とかヘルメットを脱ごうと、首紐を付けたまま無理やり引っ張りました。すると今度は、その首紐が鼻の孔をふさぐように強く押し付けた形になり、息が苦しくなります。そうでなくても酸素が薄い高地なのに我慢の限界です。鼻がブチ切れても、とにかくこのヘルメットを取らないと気が狂うと思い、痛いのを我慢しながら無理やり頭からひっぱり、かろうじて外すことができました。これが恐怖体験の第1弾目です。ヘルメットから垂れている首紐の錆びついたスナッパーを慎重にチェックし、付け方、外し方を再確認して、きちんと外れることを何度もチェックした後、再出発です。ところが一難去ってまた一難。何と、エンジンがかからないのです。うんともすんとも言わないということは、バッテリーがあがってしまったのでしょうか!しかも、既に店からは1km以上運転してきただけでなく、たまたま停車していた場所が一方通行の登り坂だったのです!こればかりは仕方がないと、スクーターを押しながら、坂道を歩いて上ることにしました。坂道のスクーターは想像以上に重たく、息が切れます。それもそのはず、標高3 4 0 0 mのクスコの街は、空気がとても薄く、酸欠になりがちなのです。それは、スクーターを押し始めてすぐにわかりました。しかも坂道を歩いている人など一人もいません。息苦しくて、頭がボーッとしてくるだけでなく、体に力が入りません。それでもスクーターを押さなければと、ぼやきながら何とか坂の上まで辿り着くことができました。恐怖体験の第2弾目です。スクーターを押したことによりバッテリーが充電されたのでしょうか、その後、ゆるい下り坂となり、少し押した直後にエンジンをかけると、見事にかかったのです。もう、エンジンを切るまいと決め、まず、ガソリンスタンドで給油をすることにしました。スタンドはフルサービスのようですが、いかんせん言葉がわかりません。そこで、スタンドのおじさんに身振り手振りでお願いし、お金だけ渡してガソリンを入れてもらい、やっと一安心です。時間もなくなってきたことから、急いで街道をまっすぐ空港方面に向かいました。それにしても道はでこぼこで、バイクの運転は怖く、スピードを出せません。そして、後方からくる車はクラクションを鳴らし続けるので苛立ってしまいます。人を何だと思っているのかと嫌な気持ちになっていた矢先、なんと今度は雨が降ってくるではないですか。雨のデコボコ道をボロボロのスクーターで走りながらも、その真横をフルスピードでクラクションを鳴らしながら車が走っていく光景はまさに想定外の状況でした。これが恐怖体験第3弾目です。マチュピチュの22度に迷わされてしまう!クスコは雨期というのはわかっていましたが、空港到着時は天気が良かったため何ら心配はしませんでした。ところが小雨と同時に気温も急速に下がってきたのです。夏のクスコということでマチュピチュが連日20度以上を記録していたことから、クスコが寒くなるとは想定せず、スクーターには薄着で乗っていました。正に準備不足!後から確認したことですが、富士山の頂上にも近い標高3400mの高地ということもあり、天候は瞬時に変わることが往々にしてあるのがクスコの現実です。しかもクスコの標高は、マチュピチュよりも何と、1000mも高いのです。マチュピチュは山奥のイメージがあり、そこが20度ならばクスコはもっと温かいはず、という妄想に安堵していたのか、現実は全く違うことに気づくのが遅すぎました。クスコの日中は暖かくとも、日が沈む頃にはとても肌寒くなり、夏でも気温が10度を切ってくるのがクスコの1月です。その寒さで薄着1枚のスクーターは、さすがに身にこたえ、体が冷え切ってしまいました。クスコでの洗礼、恐怖の体験第4弾目は、小雨と悪寒に包まれ、手足が寒さで凍えるという悪夢体験でした。飛行機の中に眼鏡を忘れてしまった為、ただ単にそれを取