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交通渋滞が成田を襲う?

大渋滞するイオンショッピングセンター付近

ずさんな都市計画の結果が大渋滞

イオングループの躍進には目覚しいものがあります。成田の街も何時の間にかイトーヨーカドーとボンベルタ、JUSCOの三つ巴戦から巨大複合ショッピングセンターとも言えるイオンの一人勝ちに様相が変りつつあり、隣接地には先月シネマコンプレックスも完成して、街造りの活性化に一役かっています。テナントには各種ショップを始め、レストラン街、フィットネスセンター、スーパー、ディスカウントショップ、果てはマッサージルーム等何でもあるので、どの年代層の人も飽きさせないこの施設は、人口10万人の街にとって嬉しい限りです。しかし交通事情の悪化は日増しにひどくなる一方です。

空港から安食方面に抜ける空港街道と呼ばれる幹線道路は既に大渋滞が連日続き、週末の混み具合は東京の街中を思わせるほどひどいものです。またショッピングセンターからの出入り口の混雑も異常事態を極めており、双方向1車線しかない新設道路が3車線として使われ、イオンの職員が道路上で交通整理を毎週末行っている始末。これは一体何が原因でしょう?はっきり言えば街造りを担当する行政スタッフに能力と経験が足りないのです。

これだけの大規模なショッピングセンターならば幹線道路は3車線が当たり前です。またアプローチの道路も2車線、最低限でも右左折用のセンターラインは必要です。そして各種立地条件を熟考した上で、開発を許可する以前に交通渋滞が起こらないように十分な車線を確保しておくべきです。こんなことは経験則からすぐにわかること。都市造りの経験もなく、将来のビジョンも無く、誰もが責任逃れを真っ先に考えるような行政の結果として日々渋滞にはまり、悔やむこの頃です。

(文・中島尚彦)

© 日本シティジャーナル編集部