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いつまでも続く無意味な空港街道上の検問

検問の様子

形骸化した空港の検問!働いている人が可哀そう…

仕事柄、毎週のように空港に車で出向くことが多いのですが、いつも「ご苦労様」と言いたいのが、空港の検問で“立ちんぼ”しながらひたすら検問をしている警備スタッフの人達です。でもこの検問は本当に意味があるのでしょうか?まず、パスポートか運転免許証をとりあえずちらりと見せて、車の後部トランクを開ける必要がありますが、これではテロ対策にならないでしょう。爆弾などスーツケースの中に隠すことはいとも簡単。免許証等も番号をその場で照合しなければ意味は無し。次に用件を自己申告するのですが、「送迎に来ました」と言えばすぐに通らせてもらえますが、それ以外の理由(例えば買い物)を伝えると「車から降りて名前を書いて欲しい」と言われたりして面倒です。空港に行く理由は人様々ですし、テロリストは本当の理由を言うわけないのですから聞いても意味はありません。しかも全ての通行者に同じことを聞くのです。検問の基準は本来直感的なものでなければならず、相手の形相、雰囲気、言葉遣い等を観察しながら「おかしいかな?」と思った人のみ突っ込んで尋問するしかないのです。そうするためには警備員が訓練をしっかり受けなければならないのですが、主体性に乏しい職員が多い昨今、アドリブの検問体制をとるよりも、形骸化したマニュアルどおりの手順を踏む方がずっと楽なのでしょう。このような無意味な検問でも、とりあえずやっている真似をしていれば大義名分を貫くことになる訳です。でも所詮、無駄なことは明らか。本当に警備するなら徹底してやる、もしくはやらないの、どちらかではないでしょうか。

(文・中島尚彦)

© 日本シティジャーナル編集部