道路上の英語標識は正確であることが条件

国道51号線を東京方面から成田に向かうと、日赤病院近くのT字路交差点300m手前で大きな道路標識を目にしますが、これが実にとんちんかんです。まず「成田市街」と書かれた矢印ですが、通常市街地とは駅周辺の商店街、金融機関、役所等がある中心街を指しますので、成田市街は成田市役所のある51号沿の大きな交差点か、もしくはJR・京成駅前になるはずです。ところが、矢印は左折してニュータウンの方を指しています。もしかしたら製作者は斜め左に直進して参道方面に向かうように表示したつもりが、矢印の角度が直角に近いため、結果的にニュータウンを指してしまったのかもしれません。また成田市街をCity Centerとする英語の略称も中途半端です。一般的にシティーセンターと言えば市役所のような役目も担った総合施設を指しますが、そのような施設は成田にはありません。単に中心街と言いたいならば、正しくはCentral Districtです。また市役所を指すならばCity Hall ともできますし、成田駅ならばNarita Stationでも通じます。いずれにしてもCity Centerとこの矢印の方向では意味がさっぱりわからないのです。建設省の管理といえども、国際都市成田にある道路標識は親切、かつ正確でありたいものです。

（文・中島尚彦）