日本シティジャーナルロゴ

世界規模に広がった「いのちの祭り」

いつか、国際都市・成田にふさわしいビッグなイベントを自分たちの手で開催したい、そんな気持ちから、今まで私が体験した印象に残る各地のイベントをご紹介し、その機運を盛り上げていきたいと頑張っています。さて、第2回目も引き続きお祭りの話。といってもここでいう「祭り」は、大自然に感謝しキャンプしながら、文明は忘れてワイルドに過ごす野外イベントです。

いままでにいろんな「祭り」が開催されていますが、やはりその最高峰は1988年8月8日に長野県八ヶ岳で行われた「いのちの祭り」でしょう。

「一九八八年の八月八日を中心にして、通算八千人余りの人々が、子供たち共々、壮大なパノラマを見せる八ヶ岳を臨む南アルプスの麓に、十日間生活を共にしながら、脱原発や環境問題を問い、そこから自己と社会の自己創出の行方を探ろうとする集まりだった」と紹介されているとおり、庶民の側からの自発的な野外イベントで、企業などのスポンサーも無いのにこれだけの規模のイベントを行ったのは日本では初めてだったようです。

八ヶ岳の自然に囲まれて自然との共生を目指したイベントでは、喜納昌吉、シーナ&ロケッツ、喜太郎、山口富士夫、南正人などそうそうたるメンバーのLIVEコンサートも行われました。既存の価値観では計れない自然の価値観を取り戻し、人が生きていく地球のことを考える、そんなスケールのでかい「祭り」でした。

その後「いのちの祭り」は、2000年に12年ぶりに長野県鹿島槍スキー場で行われました。この時のトピックはなんといっても「原爆の火」です。これは長野県在住の住職の方が、広島に原爆が落ちた次の日に弟さんの安否を気遣い現場へ急行。そこで見た阿鼻叫喚の地獄絵図の中にただならぬ物を感じ、そこの火を行火に入れて持ち帰り以後55年間絶やすことなくお寺で灯し続けてきたものだそうです。「いのちの祭り」で灯されたその火を前に参加者は、昭和が遠くなり戦争も過去の物となった今絶対に忘れてはならない負の遺産「原爆」に真剣に向かい合っていました。

「いのちの祭り」は主義も主張も無く各々が持っている理想をぶつけ合うセミナー、シンポジウムをはじめ、コンサートも数多く行われました。そして2002年、今度は舞台をタイのチェンマイに移し「いのちの祭り・チェンマイ」が行われます。人として地球に共存することに感謝する「いのちの祭り」。小さな繋がりから始まったこの「祭り」は、いま世界的な広がりを見せようとしています。

「いのちの祭り」関連サイト

http://www.ultraman.gr.jp/~peace/

(ギタリスト 加茂尚広)

NEGGY加茂

NEGGY加茂

1971年生まれ 佐賀県唐津市出身。
1990年上京。東京を目指すも勢い余って通過してしまい千葉県成田市にて音楽活動開始。以後仕事の傍らミュージシャンとして年間40本以上という驚異的な数のLIVEをこなしている。いわゆる普通のLIVEのみならず、キャンプコンサートなどイベント出演も多数。現在は「KING JOE」というBANDで全国規模で活動中!!その爆笑&失笑ステージは見ごたえあります。「カモネギ」の愛称で親しまれております。その他書ききれないので活動状況はHPにてご確認下さい。
カモネギHOME PAGE「虹の唄」

© 日本シティジャーナル編集部