プレミアがつく楽器

楽器、音響機器というのは道具としてはもちろん、歴史的価値、文化遺産、芸術的価値など様々な側面を持っています。たとえばエレキギターではGIBSON社の1959年製レスポールモデルは当時400ドル足らずで売られていたものが現在では最低でも10,000,000円はするといわれています。他にも有名ミュージシャンが実際に使ったものは高値で取引され、中でも今年オークションにかけられたエリック・クラプトンのエレキギターは95万9,500ドル（約1億300万円）とギターの価格では過去最高を記録しました。有名なバイオリンのストラディバリウスは絶対数がないため市場に出ることはまずありません。ストラディバリウスを買うのに家を売って頭金にしたバイオリニストの話は有名ですね。

ところで先日フジテレビの番組製作会社から「世界で一番高いマイクは?」という問い合わせがきました。はて？一般で売られているものだと200万円くらい、中古市場で高値がついているものでも100万円くらいです。次に聞かれたのが「一番プレミアがつきそうなマイクは?」うーんこれも難しいな？マイクそのものが歴史が浅いのでなんともいえないですが、有名人が使ったもの、ビートルズやエルビス・プレスリー、日本なら美空ひばりや石原裕次郎あたりが使ったマイクはプレミアがつきそうです。もっと広く考えるとベルリンオリンピックでヒトラーが演説に使ったマイクなどは歴史的価値も高く更にプレミアがつきそうです。楽器は思わぬものにプレミアがつくこともあります。もしかして皆さんのお宅にある楽器で思わぬ高価なものがあるかもしれません。一度チェックしてみてはいかがですか??

（ギタリスト　加茂尚広）