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成田市長選立候補者に直撃質問状!
NCJの見解

どちらに軍配が上がるか!

具体的かつ面白い提言を期待していましたが双方とも期待外れに終わってしまいました。際立った見解の相違もさほど無く、唯一駅前の開発構想において小林氏は地下街の構築を、小泉氏は野外広場、遊歩道のビジョンを描いているという違いが目に付く程度です。成田の貴重な神輿文化、及びJR京成駅と国道51号の高低差を考慮すると、地下街の取り組みの方により面白味が感じられます。

小泉氏は成田の地元商店街にて育まれた生粋の成田市民で、ちょっとしたリッチな背景を持つおしゃれな政治家という印象ですが、実社会での経験が乏しいようです。小泉氏は今回の8つの質問を通して30数回に渡り「xxします」「xxさせます」と断言していますが、実現が大変難しいことでもあっさりと言及することに多少なりとも不安を感じます。例えば「成田空港を利用する人や貨物の量を増大させます」「十分な危機管理体制を築きます」「自然を慈しむ事業を実施します」「子供達の個性・学力を伸ばします」「将来にわたって快適な生活環境とします」と書いても、「小さな政府」にできることは限られています。具体案が何ら提示されなければ単なるアドバルーン政治と言わざるを得ません。

小林氏は印旛郡本埜村出身ながら成田で30年以上過ごされ、民間企業での就職経験もあり、どこにでも顔出してにこっと微笑む人の良いおじさんという雰囲気の方です。既に市長選挙に3回落選しても懲りずに、今回もチャレンジしています。小林氏の返答は全体的に短く、内容も小泉氏と同等に乏しいながらも、どちらかというと現実的な見解を率直に語られているように見受けられます。例えば質問5の駅前開発に関しても、できないことはできない、とはっきり言える姿勢は評価に値します。しかし治安問題が悪化している最中、「これからの課題と認識しています」と何ら具体案を提示しない悠長な姿勢も考え物です。一言で言えば、成田地元保守勢力の代表とも言える小泉氏に対して、新生成田を目指して田舎から旗揚げした革新勢力の小林氏が真っ向から対決している戦いなのです。さあ、決断の時が来ました。

(文:中島尚彦)

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